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Crate 盛永省治の木の仕事 展

Crate 盛永省治の木の仕事 展

木工作家・盛永省治は、今日も木と対話している。木屑にまみれ、試行錯誤を繰り返す。時にその対話が途切れてしまうことだってある。しかし彼は懸命に話しかけ、そのキャッチボールを止めようとはしない。すると木は彼に呼応するかのように、新しい姿へと形を変えていく。大袈裟だと言われてしまうかもしれないが、作品は「木が望んだ形」にも見え、そこには「木と盛永氏の対話」が刻み込まれている・・・。

盛永氏は大工としてキャリアをスタート。その後は家具職人を経て、木工作家として独立した。
振り返れば、ずっと木との対話を続けている。

2009年も残りわずかとなった今、「その対話」に耳を澄ます機会がやってきた。
12月19日より待望の個展「Crate 盛永省治の木の仕事」展(会場:DWELL playmountain)がスタートする。

今回、忙しい合間を縫って、盛永氏にその意気込みを語っていただいた。
優しい眼差しと紡がれていく言葉の数々に、「木が彼に身を委ねる訳」がわかったような気がしてきた。

Q:12月19日よりはじまる「Crate 盛永省治の木の仕事」展ですが、どのような展示になる予定ですか?

盛永
今回の展示では、以前から気になっていた作家さんとのコラボレーション作品も発表します。
漆仕上げのボウル、ガラスの作家との「ハチミツ」周辺のグッズ、磁器作家とのキャンドルホルダー・・・
などなど。定番になりつつまる「ウッドボウル」はもちろん、ベンチ、スツール、テーブルなどといった家具
も展示させていただきます。作家のみなさんは忙しいところ、ご協力いただいて・・・感謝の気持ちでいっぱいです。

Q:今年一年を振り返ると、イベントに参加や展覧会の開催など活発な動きが見られる一年でしたね。

盛永
活発というか、みなさんからお声をかけていただき、作品を少し出品させて頂いているものがほとんどなのですが・・・
一つづつ振り返ると、4月はランドスケーププロダクツのイベント「さつまもの@東京」。
6月は「SPOON@Playmountain」。
7月は「さつまもの@大阪」。
9月は「 grafの視点で選んだ”美しき日常品”@阪急うめだ本店」、合同展示会「for stockists」@東京。
10月は「ash satsuma craft&design fair」@treduno。
11月は「Crate展@大阪」。

その他には朝日現代クラフト展で作品が横浜と大阪を巡回をしました。
そして12月は「Crate 盛永省治の木の仕事」展で2009年を締めくくる形で、
今年はおかげさまで素晴らしい一年になりました。

Q:国内での活動はもとより、最近では海外での評価も高いようですね。作品が海外に渡った経緯をお聞かせいただけますか?

盛永
去年の合同展示会「for stockists」の時に、ロサンゼルスにある「OK」と「tortoise」というお店の方にウッドボウルをすごく気に入っていただいて、すぐにお取り扱いして頂くことになりました。その後も「Remodelista」というサイトで紹介していただいたりと・・・驚きの連続でした。

ウッドターニングという、器を作ったりする技術に関しては完全に独学なので、まだまだ分からないことや失敗も沢山あります。
そんな中でも、自分なりの形を追求するために悩みは尽きないですが・・・海外での取扱いは僕にとっては夢のような話です。

Q:盛永さんの活動を拝見していて、作家であると同時にショップ(日置市にあるCrate Furniture Service)のオーナーでもありますよね。
お店と工房を両立するうえでたいへんなところも多々あるかと思いますが、毎日、どんなタイムテーブルでお仕事をされていますか?

盛永
朝は7時半に家を出て、工房に着くのが8時ぐらいです。
前日に「to do リスト」を考えておいて、朝はすぐ工房で作業を始めるようにしています。
一人だとついついダラけてしまいがちなので、その日のノルマを決めて製作しています。
残業はあまりしないようにしていて、夜7時にはお店も閉めて帰ります。
たまにちょっとだけ早く帰ったりもしますけど。
お店はそれほど忙しいお店ではないので・・・普段は作業をしていて、お客さんがいらっしゃった時だけお店にいる感じです。
汚い格好で接客することになるので、申し訳ない気持ちですが・・・。

Q:続けて盛永さんのパーソナルな部分もお聞きしたいと思います。幼少時代から「ものづくり」は好きでしたか?

盛永
それほど意識して “好き” だったわけではないですが、図画工作は真面目にやっていましたね。
「ものづくり」とは関係ないかもしれませんが、中学生ぐらいまで蝶を採集して標本を作っていました。
プロっぽい、長くて大きい虫取り網を振り回して・・・今考えるとちょっと怖い趣味です(笑)。そんな少年時代でした。

Q:そんなファーブルな盛永さんが、現在のような本格的なものづくりの道へ進むきっかけはあったんですか?

盛永
大学のときに工業デザインや彫刻を学んでいましたが、これを職業にするという意識はありませんでした。
大学卒業後、鹿児島に戻ってきてフラフラしている時に「やっぱり何か作る仕事をしたい!」って想いが湧いてきて、
その時にFactory1202の川畑さんの作る家具を雑誌で見かけて、
「こんな格好いいものを作れるようになりたい」って思ったのが大きなきっかけです。

Q:盛永さんが影響を受けたアーティストはいますか?

盛永
影響されやすい体質なので、沢山の人の作品に影響されてると思います。
でも、僕の作るウッドボウルは圧倒的にBob Stocksdale(ボブ・ストックスデール)に影響されています。
シンプルな形のものなのに、あの人の作品だってすぐにわかる。「ああなりたいな」ってずっと思っています。
あと彫刻家ではRicky Swallow(リッキー・スワロー)。彼の木彫が凄すぎて・・・
本やインターネットでしか見たことないのですが、本当に衝撃をうけました。いつか実物を見てみたいです。

Q:衝撃といえば、盛永さんの作品の裏にある直筆の署名も驚きです。かなり達筆ですよね。作品のフォルムもさることながら、
その字にも惚れ惚れする方も多いと思うほどです。

盛永
ありがとうございます。幼少の時から書道教室に通っていたので・・・。
署名ですが、前までは”山桜”とか樹種まで書いてたのですが、最近はだんだん名前だけしか書かなくなってきました。
作る量が多くなってきているので署名するのも大変で。嬉しい限りなんですが。

Q:12/19からの展示に向けて、署名もたいへんですね・・・
それでは最後に「THIS IS KAGOSHIMA」をご覧になっている方へメッセージをお願いします。

盛永
地元なのにかかわらず、これまで僕の作っている作品達を鹿児島の方にはまとまった形でお見せする機会があまりなかったので、
DWELL playmountainでの展覧会はすごく光栄で、ありがたい機会をいただくことができました。
沢山の方に協力していただいているので、すごく面白い展示になりそうです。
是非、一度ご覧になって、触って頂きたい作品ばかりです。みなさまのご来場を心よりお待ちしております。

盛永省治 SHOJI MORINAGA
1976年生まれ。職業能力開発総合大学校にて、工業デザインや彫刻を学び、卒業後、木造の大工を2年ほど経験。
その後、「FACTORY1202」(鹿児島)にて7年ほど家具製作に従事する。
2007年、工房兼店舗「Crate Furniture Service」(鹿児島県日置市)を設立。
http://www.crate-furniture.net

12/19(土)-12/27(日)
鹿児島県鹿児島市住吉町7-1
tel 099.801.8114
DWELL playmountain
http://www.dwell-playmountain.com

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